最低賃金が上がったのに時給が上がらない3つの理由とは?

作業着姿で働く女性の画像仕事

最低賃金の上昇に伴い、時給が上がるのか気になっている人も多いのではないでしょうか。

最低賃金とは、使用者が労働者に支払わなければならない賃金の最低額のことです。

月給制の会社員やパート、アルバイト、派遣社員などすべての労働者に適用され、都道府県によって異なります。

多くの労働者が少しでも時給を上げて働きたいと考えているでしょう。

とはいえ、最低賃金が上がったのに時給が上がらないと感じる人は多いようです。

最低賃金が上がったのに時給が上がらないのはなぜでしょうか。

時給が上がらない理由と対策について紹介させていただきます。

最低賃金が上がったのに時給が上がらないのはなぜ?

紙幣と硬貨の写真

 

 

 

 

 

 

 

 

2023年10月に最低賃金の全国平均額が1,004円に変わります。

2022年の最低賃金より43円上がり、目安で示す制度が始まった昭和53年以降で最大の引き上げ額です。

最低賃金が上がることによって時給が上がるのを期待する人も多いのではないでしょうか。

しかし、必ずしも最低賃金が上がれば時給が上がるわけではありません。

最低賃金が上がったのに時給が上がらない理由は以下の通りです。

  • 理由1.時給が上がりづらい業界で働いているから
  • 理由2.企業の経営状況が影響するから
  • 理由3.時給が最低賃金以上だから

理由1.時給が上がりづらい業界で働いているから

 宿泊業、飲食サービス業、製造業などスキルや資格が必要ではない職種は賃金が上がりづらい傾向にあります。

一方で教育や医療福祉、技術サービス業など専門的なスキルが求められる職種は賃金が上がりやすいです。

スキルが必要ではない職種はそうではない職種と比べると時給が低い傾向にあるでしょう。

理由2.企業の経営状況が影響するから

 企業の経営状況によっては従業員の賃金を上げる余裕は生まれません。

人件費を抑えたいと考える企業が多いため、労働者の時給を上げることに慎重でしょう。

また、「内部留保」を確保している企業が多いことも影響しています。

「内部留保」は「利益余剰金」のことで、企業の経営が不振に陥った場合に備えて残しておくお金のことです。

理由3.時給が最低賃金以上だから

最低賃金が上がった場合、時給が上がるのは最低賃金以下で働いている人です。

例えば東京都の場合、2023年10月に最低時給が1,072円になるので、それ以下で働いている人の時給は必然的に上がるでしょう。

しかしながら、最低賃金以上もらっている人は、すぐに時給が上がらない可能性があるということです。

全体的に時給を上げている企業は増えているので、将来的に上がる可能性は十分あります

最低賃金が上がったのに時給が上がらない職場で働くデメリット

怒る女性の画像

 

 

 

 

 

 

 

 

時給が上がらない職場で働くのはつらいですよね。

頑張ったら頑張った分だけ評価されたいですし、労働に対する対価が見合わないと感じることがあるでしょう。

いつまでたっても時給が上がらなければ不満がたまる一方ですし、良いパフォーマンスが発揮できなくなるかもしれません。

時給が上がらない職場で働くデメリットは以下の通りです。

  • 仕事できない人と同じ時給で働かなければならない
  • 何年も時給が上がらない
  • 新人より時給が低い
  • モチベーションが下がる

仕事できない人と同じ時給で働かなければならない

職場にはやる気がない人や失敗を繰り返す人がいます。

仕事ができる人ができない人をフォローしなければならない場面もあるでしょう。

そのような時に仕事ができない人と同じ時給で働くのは損だと感じるかもしれません。

何年も時給が上がらない

同じ職場で何年も働いているのに時給が上がらないことがあります。

後で悩まないように入社時の面接で昇給があるのか聞いてみましょう。

雇用契約書に書かれている内容も確認するべきです。

新人より時給が低い

企業が時給を上げたタイミングで入社した新人がより高い時給をもらっているケースがあります。

長く働いている自分の時給が新人より低いと複雑な気持ちですね。

モチベーションが下がる

時給が上がらないとモチベーションが下がります。

モチベーションが下がれば生産性も落ちるでしょうし、さらにやる気がなくなるという悪循環に陥るかもしれません。

 最低賃金が上がると時給は上がるのか

給与袋の写真

 

 

 

 

 

 

 

 

最低賃金が上がっても時給が上がるとは限りません。

企業や労働者の状況はそれぞれなので、時給が上がる人がいれば上がらない人もいます。

それでも昇給に期待したいですよね。

昇給することが仕事を頑張るうえでのモチベーションにつながります。

時給が上がるのはいつごろになるのでしょうか。

  • パートの時給が10月に上がる?
  • パートの時給が上がる人と上がらない人
  • パートの時給アップ相場は?
  • パートの昇給なしは違法?

 パートの時給が10月に上がる?

2023年の最低賃金は、47都道府県で39円から47円の引き上げとなり、全国平均額1,004円になると発表されました。

2023年10月初旬から中旬に発行される予定となっています。

パートの時給が上がる人と上がらない人

パートの時給が上がる人は引上げ後の最低賃金を下回る時給で働いている人です。

パートの時給が上がらない人は引上げ後の最低賃金を上回る時給で働いている人です。

 パートの時給アップ相場は?

パートの時給アップ相場は10円から50円です。

時給を上げるタイミングは企業によってさまざまです。

パートの昇給なしは違法?

パートの昇給がないのは違法ではありません

昇給については就業規則や労働契約書を確認しましょう。

 パートの時給を上げる方法

微笑む女性の画像

 

 

 

 

 

 

 

 

パートの時給が上がるかどうかの決定権は企業が持っているので、労働者は受け身になることが多いです。

時給を上げたいと思っているだけではいつまでたっても現状が変わらないかもしれません。

ですから、時給を上げるための行動を自分から起こしていくのが理想的です。

時給を上げるための対策は以下の通りです。

  • 雇用主に交渉する
  • 転職する 

雇用主に交渉する

時給を上げてほしいと雇用主に交渉しましょう。

契約更新のタイミングは時給を上げてもらいやすいです。

時給を上げてほしいと交渉するのは勇気が必要ですが、いかに企業に対して貢献してきたかプレゼンする絶好の機会です。

例えば積極的に新人の教育をしていることや、仕事が終わらない人を手伝っていることなどをアピールしてみてはいかがでしょうか。

また、新たな仕事を引き受けることを条件に交渉してみるのもいいでしょう。

あなたの時給を上げることが企業にとってメリットがあると感じてもらうことが重要です。

転職する

昇給が見込めない場合は、待遇の良い企業に転職するのもひとつの方法です。

飲食業、宿泊業界など人手不足によって時給を上げている企業に転職するのも良いですし、専門的なスキルを磨いて高時給の仕事に就くこともできるでしょう。

あなたの能力を評価してくれる転職先がきっと見つかるはずです。

パートの給与があがりやすい就職先の見つけ方

パートの給与が上がりやすい就職先を見つけるには、以下のポイントを意識してみましょう。

  • 業績が安定している成長企業を探す
  • 福利厚生が充実している企業を探す
  • 研修や資格取得制度を導入している企業を探す

昇給しやすい優良企業には、社員を大切にする姿勢が共通して見られます。

求人情報で上記に該当する企業を見つけたら、口コミ・職場見学などで実際の労働環境をリサーチしてみてください。

業績が安定している成長企業を探す

従業員の給与が昇給しやすい優良企業は、安定した業績と将来的な成長性を持っています。

過去数年間の売上や利益の推移を確認し、安定または右肩上がりで成長している企業を見つけてみてください。

例えば軽作業員として働く場合、製造工場の運営元がトヨタ・ホンダなどの大企業であると良いでしょう。

大企業や知名度の高い安定した企業に入社できると、定期的な昇給や労働に見合う時間外労働の手当てを期待できます。

福利厚生が充実している企業を探す

企業の評判や口コミをチェックし、従業員が働きやすい福利厚生が充実した企業を探してみましょう。

福利厚生が整った企業は、社員のワークライフバランスを意識できるゆとりがあるため、給与面でも定期的な評価・昇給が期待できます。

福利厚生には法律で定められた「法定福利厚生」と、企業独自が設ける「法定外福利厚生」の2種類があります。

法定福利厚生法定外福利厚生
特徴法律で定められた福利厚生のこと企業が独自で定めた福利厚生のこと
法律上の義務ありなし
内容健康保険・介護保険、厚生年金・雇用保険・
労災保険・児童手当拠出金の納付など
住宅手当(家賃補助)・通勤手当・通勤手当・家族手当・
健康診断補助・各種祝い金(結婚・出産など)・社員食堂の利用など

法定外福利厚生は法的な義務はなく、必ずしも導入する必要はありません。

よって、法定外福利厚生を導入している企業は優良であると想像できます。

研修や資格取得制度を導入している企業を探す

昇給・キャリアアップがしやすい優良企業は、従業員育成のために各種研修制度を設けています。

例えば介護職員として働く場合、「介護福祉士実務者研修」などの受験費用を全額負担してくれる事業所が該当します。

このほか、資格保有者に「資格手当」を受給している企業も、社員を大切にする優良企業と見て良いでしょう。

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