口座を開設したものの全然使わずにそのままになっていませんか?
子どものころに親が開設して大人になってから引き継いだあと、手つかずでそのままにしているという方もいらっしゃるかもしれませんね。
本記事では使っていないゆうちょ銀行の口座について、解約せずにいた場合のリスクや口座を解約する場合のデメリットについてご紹介します。
具体的な口座の解約方法も解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
今のまま口座を継続するのか、解約手続きをするのかを判断する際の参考にしてみてください。
ゆうちょ銀行の使っていない口座は解約したほうがいい?
口座の解約には期限がないため、面倒くさい、時間がないなどの理由から解約の手続きをしていないという方も多いのではないでしょうか。
まずは、使っていない口座をそのままにしていた場合に起きるリスクを4つご紹介します。
・休眠口座になると手続きが面倒
・相続手続きには手数料が必要
・長期間利用していない口座は犯罪の温床になることも
・平成19年9月30日以前に預入れした定額郵便貯金等は権利が消滅する
使っていない口座は手間がかかっても解約することをおすすめしますので
リスクを知ったうえで、口座の解約を検討してみてください。
休眠口座になると手続きが面倒
最後の取引から10年間取引がなければ休眠口座扱いとなることがあります。
休眠口座になるとキャッシュカードでの出金は出来なくなるため、急に資金が必要になったときに対応できません。
また、2020年12月1日に施行された休眠預金等活用法により、2009年1月1日以降10年以上取引のない預金は休眠預金となり、預金保険機構へ資金が移され、民間公益活動に活用して良いことになりました。
【引用】休眠預金等活用法に係るお取り扱いについて(外部リンク)
休眠口座になった場合でも、手続きをすれば資金は戻ってくるのでお金が無くなってしまうわけではありませんのでその点は安心してください。
ただ、手続きをするには窓口へ行く必要があり、手続き後資金が戻ってくるまで数日かかります。
営業時間は店舗にもよりますが、平日の9時から16時ですので窓口へ行って手続きを行うのは仕事をしていると難しいのではないでしょうか。
面倒な手続きを避けるためにも休眠口座になる前に使わない口座は解約をおすすめします。
相続手続きには手数料が必要
もし口座の持ち主が亡くなった場合、家族が相続手続きを行う必要があります。
相続手続きの際には戸籍謄本や残高証明書の発行など手間や手数料が必要です。
残高があり相続できればこの手間や手数料にも納得できますが、口座残高なしの場合は家族に不必要な負担をかけてしまいます。
家族の負担を減らすためにも使わない口座は解約して整理しておきましょう。
長期間利用していない口座は犯罪の温床になることも
銀行口座を長期間放置すると、振り込め詐欺などの犯罪に利用されるリスクがあります。
定期的に管理していない銀行口座は、犯罪に使用されても気づきにくく、事件が発覚した際はすでに手遅れになっていることも否定できません。
犯罪防止のためにも、未使用の銀行口座は早めに解約しておきましょう。
平成19年9月30日以前に預入れした定額郵便貯金等は権利が消滅する
満期20年2ヶ月以上経過した以下の郵便貯金は、旧郵便貯金法により権利を失います。
※平成19年9月30日以前に預入れした郵便貯金が該当
- 定額郵便貯金
- 定期郵便貯金
- 積立郵便貯金
上記の郵便貯金が満期を迎えたら、できるだけ早めに払い戻し請求をおこなってください。
ゆうちょ銀行を解約するデメリット4選
使っていない口座は解約をおすすめしましたが、解約することでデメリットを感じることもあります。
本章ではゆうちょ銀行の口座を解約するデメリットを4つご紹介します。
・地方での利便性が悪くなる
・手数料がかかる
・口座に紐づく金融商品への影響がある
・単純に手間がかかる
ぜひ、ご自身の状況と照らし合わせて口座を解約するか継続するかの判断材料にしてください。
地方での利便性が悪くなる
ゆうちょ銀行は、日本全国にATMがあります。
地方にも店舗が多いため、引っ越し先や出張、旅行先でも急に現金が必要になった際にとても便利です。
ゆうちょ銀行の口座を解約してしまうと不便を感じることがあるかもしれません。
手数料がかかる
口座を解約するときには預けている資金の精算が必要です。
精算方法としては、窓口やATMでの現金出金、他行への送金手続きがあります。
店舗ATMでの紙幣の出金は無料ですが硬貨は110円の手数料が必要になります。
また、窓口で他行への振り込みを行う場合の手数料は660円から880円です。
残高によっては手数料のほうが高いということになる場合もありそうですね。
口座に紐づく金融商品への影響がある
定期預金や投資信託など普通預金以外の金融商品を保有していた場合、これらの商品も解約や売却手続きが必要になります。
手続きに手数料がかかる場合や、金融商品によっては元本額の目減りなど、損をしてしまう可能性がありすので事前に確認しておきましょう。
単純に手間がかかる
休眠口座の部分で触れましたが、ゆうちょ銀行の営業時間は平日9時から16時です。
口座の解約手続きも窓口での手続きが必要なため、平日にスケジュールを調整して店舗へ行くという手間がかかります。
ゆうちょ銀行の解約方法は?
準備不足で解約手続きができないと時間の無駄になってしまいます。
本章では、口座を解約しようと思った方に向けて実際に口座を解約する際の手順についてご紹介します。
・解約には来店が必要
・準備するもの
休眠口座になる前でしたら、窓口へ行けば難しい手続きはありません。
口座解約手続きをスムーズに行えるようにぜひ事前に準備をしてから窓口へ行ってくださいね。
解約には来店が必要
インターネットや郵送での解約は受け付けていないので窓口へ来店する必要があります。
窓口にて必要書類への記入、精算方法の選択を行います。
精算方法ごとに異なりますが、手数料の支払いや現金受取を行い口座解約完了です。
普通預金以外の金融商品を所有している場合、口座解約手続き前に一度来店し金融商品の売却や廃止手続きが必要です。
準備するもの
・顔写真付きの本人確認書類
運転免許証や、マイナンバーカードが必要です。
パスポートの場合、2020年2月4日以降に発行されたものは所持人記入欄(住所や名前の記入欄)がないため、本人確認書類として利用できませんので注意が必要です。
・登録の印鑑
口座開設の際にとどけでた印鑑が必要です。
・通帳・キャッシュカード
通帳やキャッシュカードはなくても手続き可能ですが、持参すれば口座解約済みであることを通帳に記入してもらえます。
・送金先の銀行情報(他行への送金で精算を希望する場合)
希望する振込先銀行口座の通帳やキャッシュカードがあると送金の際に必要な情報が確認できるので便利です。
ゆうちょ銀行の解約に関するQ&A
ゆうちょ銀行の解約手続きに関してまだまだ疑問に感じていることがありますよね。
本章では以下の3つのQ&Aに回答していきます。
・予約をしなくてもいいのか
・解約にどれくらい時間がかかるのか
・解約後に新規口座開設できるのか
・定額・定期貯金の解約に必要な準備物は?
・本人に代わって預金口座を代理人が解約するには?
解約前や解約後に気になるこれらの内容を、本章で確認し手続きの際の不安を取り除いてください。
予約をしなくてもいい?
窓口での手続きは予約制ではありません。
店舗に入ると案内番号を発行する機械があります。
画面の案内に沿って選択し、案内番号をとりましょう。
込み合っている場合には番号を呼ばれるまで時間がかかりますので、時間に余裕をもって行く必要があります。
解約にどれくらい時間がかかる?
現金での精算や、残高なしのため精算の必要がなければ当日で完了します。
精算方法で送金を選択した場合や、金融商品を保有している場合は数日かかることがありますので手続き時に確認しておきましょう。
解約後に新規開設は可能?
解約後すぐに新規開設をする場合は、
・悪意のある第三者に口座番号を知られたため口座番号変更のために解約後新規開設したい
・必要ないと思って解約したが、給料受取口座に指定されたので開設が必要になった
などさまざまな理由があると思います。
正当な理由があれば解約後すぐに新規開設をすることは可能です。
理由をきちんと説明しましょう。
定額・定期貯金の解約に必要な準備物は?
ゆうちょの定期・定期貯金を解約するには、以下の3つを用意しましょう。
- 通帳または貯金証書
- 口座の届け印
- 本人確認書類(運転免許証・健康保険証など)
なお、定額・定期貯金の解約・払い戻しは、全国の郵便局の貯金またはゆうちょ銀行の窓口にて手続きできます。
本人に代わって預金口座を代理人が解約するには?
ゆうちょ銀行口座を持つ本人が何らかの事情で解約手続きができない場合は、代理人へ委任できます。
代理人が変わって口座解約・払い戻し手続きをおこなう場合は、以下の必要書類を用意し、ゆうちょ銀行の窓口へ提出してください。
- 委任状 ※ゆうちょ銀行公式サイトからダウンロード可能
- 代理人の本人確認書類
- 代理人の印章
なお、口座解約を代理人に委任する際は、手続きを依頼する人(口座の持ち主)が委任状を自筆で記入する必要があります。
また、以下の手続きは代理人に委任できない場合があるため、事前にゆうちょ銀行へ確認を取りましょう。
- 総合口座の新規開設
- 投資信託の口座開設・取引
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